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Q.家を建てた際に行う「登記」とはどんなものなのでしょうか?


A.登記(とうき)とは、法律によって定められた財産などの事柄を、登記簿と呼ばれる帳簿(磁気ディスク)に記載する事をいいます。

登記には、会社に関する一定の情報を記載する商業登記、不動産に関する一定の情報を記載する不動産登記等があります。家を建てた時に行うのは不動産登記です。

不動産登記は、わたしたちの不動産(土地や建物)の情報を一般公開するためにあります。どこにどんな不動産があり、それが誰のものなのか、といった状況を、誰が見てもわかるようにすることで、安全で円滑な不動産取引ができるようにする役割があります。

不動産の登記簿には、土地登記簿と建物登記簿の2種類あって、それぞれ「表題部」と「権利部」に分かれています。権利部は、さらに「甲区」と「乙区」に分かれています。

不動産登記簿のそれぞれの部分には次のような情報が記載されています。

■表題部
不動産の物理的な現況が記載されています。
土地:所在・地番・地目(土地の現況)・地積(土地の面積)など
建物:所在・地番・家屋番号・種類・構造・床面積など

■権利部(甲区)
所有者に関する事項が記載されています。
その不動産の所有者は誰で、いつ、どんな原因(売買、相続など)で所有権を取得したかがわかります。所有権移転登記、所有権に関する仮登記、差押え、仮処分など

■権利部(乙区)
抵当権など所有権以外の権利に関する事項が記載されています。
抵当権設定、地上権設定、地役権設定など

尚、不動産の登記簿は誰でも手数料を納付して自由に見たり写しをもらうことができるようになっています。

登記簿謄本(全部事項証明書)の参考イメージがありますので参考にしてください。

参考図:http://www.to-ki.jp/data/VOL-304.gif

Q.建物を建てるための制限があるそうですが、どのようなものがあるのでしょうか?


A.建物を建てるための制限を建築制限(けんちくせいげん)といい、都市計画法や建築基準法などの法律によって様々な定めがあります。

代表的な建築制限を幾つかご紹介します。

■市街化調整区域内の制限
まちづくりを進めていくための都市計画において、無秩序にまちが広がらないように定められた市街化調整区域内には、原則として住宅は建てることができません。

■用途地域内の用途による制限
市街化を図るべき区域として定められた市街化区域は12種類の用途別に地域が分けられており、工業地域には小学校は建てられない、といったように建物の用途によって建築が制限されています。

■建ぺい率、容積率の制限
建ぺい率とは、敷地全体の面積に対する建物が占める部分の面積の割合。容積率とは、敷地面積に対する建物延べ床面積の割合をいいます。都市計画区域内では、それぞれの区域ごとに建ぺい率と容積率の限度が決められており、それを越えた建物は建てることができません。

■建物の絶対高さの制限
用途地域の第一種および第二種低層住居専用地域内では、敷地面積や容積率に関係なく都市計画で定めた高さが上限となります。この上限のことを「絶対高さ」と呼びます。

■斜線制限
斜線制限とは、境界などから一定の勾配で引いた線の内側に建物を建てなければならないとする制限で、敷地と接する前面道路に関する「道路斜線」、隣地との境界に関する「隣地斜線」、北側隣地の日照の悪化を防ぐための「北側斜線」があります。

■道路による制限
建物の敷地は、原則として幅員が4m以上の道路に、2m以上接していなければなりません。なお、幅員が4m未満の道路でも、特定行政庁が指定した道路については、道路の中心線から2m後退した地点(セットバック)を道路の境界と見なして、建物を建てる事ができます。

その他、農地法、河川法、道路法、、自然公園法など様々な法令・条例による制限があります。

Q.「宅地」の定義が複数あるそうですが、どのような違いがあるのでしょうか?


A.一言で「宅地(たくち)」と言っても、適用される法律によって定義が違いますので、幾つかご紹介します。

■宅地建物取引業法の宅地

宅地建物取引業法は、宅地と建物の取引に関する法律で、購入者の保護や流通の円滑化を図ること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、建物の敷地になっている土地をいい、都市計画法の用途地域内の土地で、道路・公園・河川などの公共の施設として用いられている土地以外の土地をいいます(宅地建物取引業法 第2条)。地目や現況のいかんを問わず、上記に当てはまるものは全て宅地として取り扱います。

■土地区画整理法の宅地

土地区画整理法は、健全な市街地の造成を図る事で、社会全体の共通の利益に役立てること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、公共施設として用いられている国又は地方公共団体の所有する土地以外の土地をいいます(土地区画整理法 第2条)。公共施設以外の土地は、農地や山林も含め全て宅地です。

■宅地造成等規制法の宅地

宅地造成等規制法は、宅地造成に伴う災害を防止し、国民の生命及び財産の保護を図ること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、農地、採草放牧地、森林、道路、公園、河川その他公共の用に供する施設の用いられている土地以外の土地をいいます(宅地造成等規制法 第2条)。

農地や採草放牧地は宅地として取り扱いません。

■不動産登記法の宅地(地目)

不動産登記法は、不動産の表示及び不動産に関する権利を公示(登記)し、国民の権利の保全を図り、それによって取引の安全と円滑に資することを目的としています。この法律で「宅地」は、建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地となっています(不動産登記事務取扱手続準則 第68条)。

土地の現況及び利用目的に重点を置き、部分的にわずかな差異があっても、土地全体としての状況を観察して定めるものとされています。

Q.「農地転用」とはどんなものなのでしょうか?


A.農地転用(のうちてんよう)とは、農地を農地以外の目的に転用することで、農地法に定めがあります。「農地」とは、耕作の目的に供される土地の事で、実際に田や畑として利用している土地は皆「農地」ということになります。

また、登記簿上の地目が「田」や「畑」になっている土地は、耕作がされていなくとも農地とみなされます。逆に、もし登記簿上の地目が田や畑以外の地目だったとしても、現況が農地なら農地とみなされます。

さらに、今は休耕していて原野のように見える土地でも、耕作しようと思えばいつでも耕作できるような土地は農地とみなされます。ただし、庭の一角で野菜を栽培しているような家庭菜園は農地には該当しません。

農地法の目的は「食料の安定供給の確保」(農地法第一条)で、農業生産の基盤である農地を守るため、農地転用を規制しています。そのため、農地が自分の土地であったとしても、農地以外の目的に転用する場合には、許可や届出が必要になります(農地法第四条)。

これに違反して転用した場合には、もとの農地に復元させる等の厳しい処分が科せられる事があります(農地法第五十一条)。

正しく手続を踏んで、適正に転用したとしても、登記簿上の地目が田や畑のままになっていると、後々トラブルの原因になりますので、地目変更登記の手続を行うことをお勧めします。

Q.近所で「地籍調査」が始まると聞きました。「地籍調査」とはどんなものなのでしょうか?


A.地籍調査(ちせきちょうさ)は、法律に基づく「国土調査」の1つとして実施されています。地籍とは一筆ごとの土地の所有者、地番、地目、境界の位置、面積などの情報のことで、「土地に関する戸籍」と言うことができます。

地籍調査は、この地籍を明らかにすることを目的に、境界の位置や土地の面積などを測量する調査で、主に市町村が主体となって行います。

私たちの土地に関する記録は、登記所(法務局)で管理されていますが、その中には明治時代に作られたものも多く存在し、境界の位置や土地の形状・面積が実際とは違っているケースも多くあります。土地の境界が不明確だと、土地をめぐるトラブルに巻き込まれるリスクがありますが、地籍調査を実施した地域では土地の境界が明確になりますので、トラブルを防ぐことができます。

地籍調査の結果は登記所(法務局)にも送られ、それを基に登記簿の修正や地図の更新が行われ、私たちの土地に関する記録に反映されます。また、地籍調査の結果は、固定資産税の基礎情報としても利用されます。

地籍調査は今現在も各地で実施されています。地籍調査が始まったのは昭和26年ですので、もう60年以上も経っているのですが、まだ半分しか終わっていません。

自分の住む地域で地籍調査が行われているのか知りたい場合には、市町村の地籍調査の窓口にお問い合わせください。

尚、地籍調査に関しましては、国土交通省でわかりやすいホームページを公開していますので参考にしてください。
http://www.chiseki.go.jp/

Q.「国土調査」という言葉を耳にしたのですが、「国土調査」とはどんなものなのでしょうか?


A.国土調査(こくどちょうさ)とは、狭い国土を合理的に利用するために行われている調査で、国土調査法や国土調査促進特別措置法といった法律に基づいて実施されています。

国土調査は、大きく分けると「地籍調査」「土地分類調査」「水調査」の3つの調査から構成されています。

■地籍調査
地籍とは一筆ごとの土地の所有者、地番、地目、境界の位置、面積などの情報のことで、「土地に関する戸籍」と言うことができます。地籍調査とは、地籍を明らかにすることを目的に、境界や地積に関する測量・調査を行い、新しい地図(地籍図)と台帳(地籍簿)を作る調査です。

■土地分類調査
土地を利用する上で、その土地の性質を知る事は大変重要な事です。土地分類調査は、土地の地形・地質・土壌といった自然的な性質や、土地利用の状況などを調査して、地図(地形分類図・表層地形図・土壌図等)にまとめる調査です。

■水調査
水調査は、「水」に関する調査で、河川や周辺地域を対象とした水系調査と、井戸などの地下水を対象とした地下水調査があります。どちらも、国が主体となって行っています。

Q.10年前に土地所有者の父が亡くなりました。相続登記はしたほうが良いと思いながら面倒なので放置したままにしています。何か問題がありますか?


A.平成29年12月29日の日経新聞に「土地相続登記を義務化」というタイトルの記事が出ています。法務省は所有者不明の土地や空家問題の対策として、現在は任意となっている相続登記の義務化や土地所有権の放棄の可否などを協議し具体策を検討されています。

相続人が明確になっている場合は所有者不明の土地とはならないでしょうが、権利関係を明確にするためにも早い目に相続登記をされておくことをおすすめします。

Q.購入を予定している土地の登記事項要約書を申請しようと思い、申請書にその土地の住所を書いてところ、「住居表示ではなく地番を書いて下さい」と言われました。地番と住居表示はどのように違うのでしょうか。


A.地番も住居表示(じゅうきょひょうじ)も、住所として使われます。

地番はその土地を特定するために一筆ごとに土地につけられた番号で、登記できない土地を除く全ての土地に付いていますが、住居表示は実施されている地域とされていない地域があります。

住所は従来、「○○市○○町○○番地○○」というような町名と土地の地番で表していました。この時点では地番と住所は一致していましたので、「地番=住所」と考えても差し支えありませんでした。

ところが、地番は、土地の分筆や合筆の度に枝番がついたり飛び番や欠番になったりするため、長い年月の間に不都合が起こるようになりました。

参考図:http://www.to-ki.jp/data/VOL-284.gif

分筆や合筆が何度か繰り返されると、土地の地番はだんだん住宅等の並びとは一致しなくなってきて、地番からその場所にたどり着くのが困難になり、郵便の配達が遅れたり、救急車や消防車といった緊急車両の到着が遅れるなどのおそれが出てきました。

そこで、このような不便を解消するため、昭和37年5月に住所をわかりやすくするための法律「住居表示に関する法律」が施行され、これに基づいて全国的に新しい住居表示が実施されるようになったのです。

住居表示が実施されると、一定の法則に従ってつけられた建物の場所を表す番号「○○市○○町(○丁目)○番○号」が新しい住所となり、この時点で「地番=住所」ではなくなります。

しかし、住所として地番が使われなくなったとしても、地番が土地の場所や権利の範囲を表すための登記上の番号であることに変わりはありません。従いまして、住居表示が実施された地域であっても登記上では地番で表されます。

ちなみに、地番は登記所(法務局)が定めるのに対し、住居表示番号は市町村が定めます。

Q.購入予定の宅地があるのですが、不動産屋さんから、市道からその宅地に至るまでの道路は位置指定道路で、所有権は共有と聞きました。この「位置指定道路」とはどのようなものなのでしょうか?参考図: http://www.to-ki.jp/data/VOL-282.gif


A.建築物の敷地は、法律(建築基準法)で定められた道路に2m以上接しなければならない事になっています。ここで言う「道路」とは、国道や県道、市道といった公道だけでなく、私道であっても認められるものがあります。

例えば、土地を分割してそれぞれの土地に建築物を建てる場合には、新たに私道を設けて、特定行政庁(都道府県や市町村)から道路の位置指定を受けなければなりません。

この指定を受けた私道が「位置指定道路(いちしていどうろ)」です。

ただし、道路の位置指定を受けることができる土地は、「開発許可制度の適用を受けないものに限る」とされています。開発許可制度の適用を受けるかどうかの基準は、その土地が属する都市計画の区域や敷地面積等によって違いがあります。

宅地を購入する際には、前面道路が位置指定道路かどうか、その所有権はどうなっているのか等も確認するようにしてください。なお、位置指定道路は私道ですので、宅地と同様に登記されています。法務局で所有権やその他の権利関係を調べることができます。

Q.分譲マンションを購入すると、敷地の権利も取得する事になるそうですが、その持ち分はどのように決められるのでしょうか?


A.分譲マンションを購入すると、敷地権(しきちけん)と呼ばれる権利も取得することになります。敷地権とは、分譲マンション(区分建物)と一体化して登記された敷地の権利で、建物(専有部分)と一緒に売り買いされます。

この敷地権の持ち分は、○○分の○○といった具合に登記されており、原則として建物(専有部分)の床面積の割合とされています。分譲マンションの全ての専有部分の床面積を合計した数値を分母とし、各専有部分の床面積を分子とした割合です。

持ち分=専有部分の床面積/全専有部分の合計床面積

しかし、規約によって上記の割合以外にすることも可能です。例えば、

(1)厳密に床面積の割合によると端数が出るので、その端数を整理した割合で決める場合。

(2)床面積と関係なく価格割合による場合。

その他いろいろなケースが考えられます。

尚、この敷地権の扱いは、大規模な分譲マンションだけでなく、2世帯住宅のような小規模な区分建物でも同じ扱いで処理することができます。