コンテンツへスキップ

Q.家の新築を考えているのですが、建物がどの段階までできた時点で登記できるようになるのでしょうか。


A.法の規定に基づき建物と認定された時点で登記可能となります。

法の規定には、「建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない(不動産登記規則:第百十一条)」とあります。

この規定を満たしていれば、工事中の建物でも登記が可能です。
原則として次の項目が認定の要件になります。

1.土地に定着していて容易に移動できないこと。

2.永続性があること。

3.屋根および周壁またはこれに類するものを有すること。

4.その目的とする用途に供しうる状態にあること。

5.不動産として独立して取引対象となりうるものであること。

住宅であれば、電気工事及び器具の取付、内装工事、上下水道工事等が完了し、実際に住める状態まで工事が進んだ時点で新築登記(建物表題登記)の申請ができます。

尚、この新築登記(建物表題登記)には申請義務があり、建物の所有者は、建物が完成した日から1ヵ月以内に建物表題登記を申請しなければならないことになっています。

また、建物表題登記以外にも増築した場合(建物表題変更登記)や、取り壊した場合(建物滅失登記)も同様に申請義務が課されています。

Q.私は不動産屋さん仲介の土地を購入する予定です。現地を確認したところ、境界杭は全て有りましたので境界には問題が無いように思えるのですが、大丈夫でしょうか?


A.境界杭があるだけでは十分とは言えません。

最初は正しい位置に設置されていたとしても、工事等で位置がずれたり、意図的に移動されることもあり得ますので、境界の正しい位置を復元することができる図面も必要です。

法務局に「地積測量図」が備え付けてあれば、たとえ境界杭が無くなってしまっても、元の位置に復元することができます。

さらに、隣地所有者の境界承認印が押印してある「境界確定図」があれば、境界のトラブルを防ぐことができます。

土地を購入する際には、丈夫な境界杭が設置されている事の他に、境界の根拠となる図面の存在も確認しましょう。

もし、将来にわたって境界トラブルを防止したいとお考えであれば、境界確定図の作成をお勧めします。

境界確定図の作成にはそれなりに費用もかかりますが、信用できる境界杭を維持するためには最も安全な方法と言えます。

Q.家を建てる目的で不動産屋さん仲介の土地を購入しました。その土地には境界杭が設置されていたので、登記記録の面積200平方メートルを信用して、実測せずに売買契約したのですが、家を建てる際に建築業者が土地の面積を実測したところ、10平方メートル少ないことがわかりました。どうしてこんな事が起こるのでしょうか。また、今後のために何をすればいいのでしょうか。


A.不動産登記は、不動産(土地や建物)の所有者や面積といった情報が一般公開されており、安全で円滑な不動産取引ができるようにする役割を持っています。

その登記の情報を公開しているのは登記所(法務局等)と呼ばれる国の機関で、誰でも手数料を納付して自由に見たり写しをもらうことができるようになっています。

さて、登記記録の面積と実際の面積ですが、土地に境界杭が設置されていたとしても、登記の面積が、実際の面積と一致しているとは限らないのです。むしろ誤差も含めて多少の違いがあることが多いようです。

面積の違いが起きる原因としては、次のようなことが考えられます。

1、元々の面積が違っていた場合

計算ミスや記載ミスの他、測量誤差が大きかった時代に測量されたものや、税の負担を少なくするため面積が小さくなるように測量をしていた時代に登記された面積がそのまま現在まで受け継がれているような場合。

2、古い時代に分筆された土地の場合

平成17年の不動産登記法改正前の分筆登記では、分筆する部分だけ測量して、残地(残りの部分)を元の面積から差し引き計算することが可能でした。この場合、元の面積の誤差が残地だけに残りますので、分筆を繰り返すたびに残地の誤差が大きくなっていきます。

3、境界杭が移動した場合

道路工事やブロック塀工事などを行う際に、邪魔になる境界杭を抜いて、元の位置に戻さなかった場合、あるいは何らかの目的で意図的に移動したような場合等いろいろなことが考えられます。

上記以外にも数多くの原因が考えられます。

なお、現在では測量技術や機器の性能が向上し、測量誤差が無視できるほど小さくなっているほか、分筆する際には、全て実測して計算することが義務づけられましたので、分筆残地に誤差が残ることも無くなりました。それでも、古い登記が残っている土地では今回の事例のように、登記記録の面積と実際の面積が違うといった事が起こり得ます。この場合、土地境界確定図を作成し、土地地積更正登記を申請することで、両者を正しい面積で一致させることができます。

Q.知人から更地状態の土地を購入したのですが、法務局で登記を調べたら、実在しない建物が登記されていました。その建物及び所有者については知人も知らなかったようです。私はこの土地に家を建てたいと思っているのですが、どうすればいいのでしょうか?


A.法律(不動産登記法)では、取壊し等で建物が滅失した時は、取り壊した日から1ヶ月以内に、所有者が建物滅失登記を申請しなければならない事になっています。今回の例は、かつて建物が実在し、それが滅失した際、滅失登記がされないまま土地が人手に渡り、その後土地の所有者が移り変わった現在まで、古い建物の登記が残ったままになっているものと推測されます。

建物の滅失登記は、その建物の所有者に申請義務がありますので、先ずは登記されている建物の所有者を探します。

所有者本人またはその相続人が見つかれば、滅失登記に協力してもらえる場合もありますが、みつからない場合は、法務局の登記官に対して、登記の申出を行うことが出来ます。

申出を受けた登記官は、現地を調査して建物が存在しない事を確認した後、職権で建物の登記を抹消することができます。もし、滅失登記しないままだと、いつまでも存在しない他人名義の建物登記が残ることになってしまい、銀行ローンなどの融資を受けられない事があります。

そうならないために、土地を購入する際は滅失忘れ建物がないかどうか確認することをお勧めします。

Q.20年前に新築した家を登記していませんでした。今回銀行から融資を受けるため登記の必要があるのですが可能でしょうか。新築時の建築確認済証や検査済証などの書類は紛失しています。


A.法律では、建物を新築した者は1ヶ月以内に建物の登記をしなければならないと定められています。しかし、期限を過ぎても必要な書類が揃えば登記は可能です。

建物の登記に必要な書類は、登記官が申請人の所有権の取得を推測・判断できる書類で、原則として次のうちの2種類が必要とされています。

1、確認済証
2、検査済証
3、建築請負人の工事完了引渡証明書+印鑑証明書
4、建築請負契約書+工事代金領収書
5、固定資産税納付証明書又は固定資産税台帳登録事項証明書
6、敷地所有者の証明書
7、敷地の賃貸契約書
8、火災保険加入証書
9、電気ガス水道等の設備代金領収書
10、建物の建築を目的とした金融機関の貸付証明書
11、隣地居住者の証明書
12、借家人の証明書

もし、増改築等で新築当時と違う建物になっていたり、相続が発生していたりすると、上記以外の書類が必要になる場合があります。登記をしないまま何十年も放置していると、いざ登記をしようとする段になって、予想していなかった相続人を相手に遺産分割協議をしなければならない事態になる等、予期しない負担が発生する事も多々あります。

不動産登記法では、建物を新築した場合、所有者に1ヵ月以内に建物表題登記を申請する義務を負わせています。怠った場合罰則もあります。建物を新築した際には遅滞なく登記をしておくことをお勧めします。

Q.農地の慣習上の筆界にはどのようなものがあるのでしょうか?


A.農地の慣習上の筆界は、おおむね次の通りです。

(1)高低差のない農地間に畦畔がある場合
 落し水がないときは、畦畔の中央。
落し水があるときには、水を落とす側の畦畔尻。
(2)高低差がある農地間に畦畔がある場合
 傾斜がおおむね15度以上のときは、畦畔尻。
傾斜がおおむね15度以下のときには、畦畔の中央。
(3)階段畑(田)の場合
 傾斜地の法尻。
以上、農地の慣習上の筆界について、代表的な例を簡単にご紹介しました。
実際には、これとは違う場合も数多く存在しますので参考になさってください。

Q.宅地の慣習上の筆界にはどのようなものがあるのでしょうか?


A.宅地の慣習上の筆界は、おおむね次の通りです。

■隣接地と擁壁等により区画されていない場合

(1)接近して家屋が建っている場合
両屋根の庇(ひさし)の中心。
(2)隣接地が空き地の場合
壁面後退規制がない場合は、軒先の先端。
参考図2:
http://www.to-ki.jp/data/VOL-265_2.gif
※壁面後退規制とは、建物の密集を防ぐ目的で、建物の壁から境界までの 最小限の距離を定めたものです。用途地域が第一種低層住居専用地域、第 二種低層住居専用地域にある土地が対象となっています。
■隣接地と擁壁(ブロック積)により区画されている場合
(3)擁壁下に側溝がない場合
擁壁の基礎の外側。
(4)擁壁下に側溝がある場合

擁壁下の下端。
参考図4:
http://www.to-ki.jp/data/VOL-265_4.gif
以上、宅地の慣習上の筆界について、4つの例を簡単にご紹介しました。 実際には、様々な条件によりこれとは違う場合も多く存在しますので、詳しく は、弊事務所にお問合せください。

Q.土地の境界を表す言葉として「筆界」と「所有権界」があると聞きましたが、両者の違いは何でしょうか?


A.まず「筆界(ひっかい)」とは、法務局に登記されている地番と地番の境のことで、個人の意思で勝手に変更することはできません。筆界は法務局に備え付けられている図面で確認することができ、「公法上の境界」とも呼ばれます。

次に「所有権界(しょゆうけんかい)」ですが、これは土地の所有権の及ぶ範囲の境を意味し、お隣さんとの話し合いで自由に決めることができます。所有権界は「私法上の境界」とも呼ばれます。

この「筆界」と「所有権界」が一致していれば問題はないのですが、一致しない状態になると、トラブルを招く恐れが出てきます。例えば、変更前の境界(登記された筆界)のままだと土地の使い勝手が悪いので、お隣さんと話し合い、お互いの土地の一部を交換して、使いやす
い形に境界を変更したとしましょう。

参考図: http://www.to-ki.jp/data/VOL-261.gif

このとき、変更結果をまだ登記(分筆・所有権移転)していない状態の境界が所有権界です。

お隣さんとの話し合いで境界を変更しても、法務局に登記された境界(筆界)が変更前のままだと「筆界」と「所有権界」が一致していない状態になります。このまま放置しておくと、第三者に売買する場合や、本人が亡くなり相続が発生した後等に境界紛争に発展しかねません。

この場合、境界の変更結果を登記(分筆・所有権移転)して「所有権界」と「筆界」を一致させる事でトラブルを防止することができます。

Q.所有する土地に含まれていた旧里道の払い下げを受けましたが、この土地は登記されていませんでした。このような場合にはどのような手続が必要になるのでしょうか?


A.道路法や河川法といった法律の適用を受けないで、里道や水路に使用されている土地を「法定外公共物(ほうていがいこうきょうぶつ)」と呼びます。

この里道や水路はもともとは国有地ですが、現在は宅地や田畑の一部になってしまっていて、里道や水路としての機能を失っているものは、払い下げを受けることが可能です。

このような国有地は登記されていない場合が多く、未登記の土地を入手した場合には、土地の表題登記を申請しなければなりません。土地の表題登記を申請する場合には、次のような情報を添付しなければなりません(不動産登記令 別表四項添付情報)。

イ)土地所在図
ロ)地積測量図
ハ)表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報
ニ)表題部所有者となる者の住所を証する市町村長、登記官その他の公務
員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっ
ては、これに代わるべき情報)

Q.建物を取り壊した際にはどのような登記が必要になるのでしょうか?


A.法律(不動産登記法)では、登記されている建物を完全に取り壊したり焼失した場合には、その所有者は、取り壊した日(焼失した日)から一月以内に、建物の滅失(めっしつ)の登記を申請しなければならないことになっています。

取り壊した(焼失した)建物が附属建物だったり、建物の一部だった場合には、滅失の登記ではなく、表題部の変更の登記が必要になります。建物の滅失の登記は、表題部の登記事項が下線を引く手続きで抹消し、原因欄に年月日取壊し、又は焼失のように記載し登記簿を閉鎖します。閉鎖される登記簿の権利部(甲区・乙区)につきましては、甲区及び乙区欄の内容はそのまま何も付け加えることはしません。

権利の元となっている建物が物理的に存在しなくなったため、抵当権など第三者の権利があったとしてもそのまま閉鎖の手続きがなされるわけです。但し抵当権などの債務が残っている建物を取り壊す場合は、事前にその権利者の承諾をもらっておくことが後々のトラブルを防ぐことになります。

また、建物が無くなったのに滅失の登記をしないままでいると、固定資産税の納付書が送付されてくる可能性もありますので、早めに滅失の登記を申請することをお勧めします。