地番と住居表示

Q.地番と住居表示はどのように違うのでしょうか。


A.住居表示が実施されていない地域では「地番」が住所として使われ、住居表示が実施された地域は「住居表示(じゅうきょひょうじ)」が使われます。

地番はその土地を特定するために一筆ごとに土地につけられた番号で、登記できない土地を除く全ての土地に付いていますが、住居表示は実施されている地域とされていない地域があります。
住所は従来、「○○市○○町○○番地○○」というような町名と土地の地番で表していました。この時点では地番と住所は一致していましたので、「地番=住所」と考えても差し支えありませんでした。ところが、地番は、土地の分筆や合筆の度に枝番がついたり飛び番や欠番になったりするため、長い年月の間に不都合が起こるようになりました。

参考図:
 http://www.to-ki.jp/data/VOL-331.gif

分筆や合筆が何度か繰り返されると、土地の地番はだんだん住宅等の並びとは一致しなくなってきて、地番からその場所にたどり着くのが困難になり、郵便の配達が遅れたり、救急車や消防車といった緊急車両の到着が遅れるなどのおそれが出てきました。

そこで、このような不便を解消するため、昭和37年5月に住所をわかりやすくするための法律「住居表示に関する法律」が施行され、これに基づいて全国的に新しい住居表示が実施されるようになったのです。住居表示が実施されると、一定の法則に従ってつけられた建物の場所を表す番号「○○市○○町(○丁目)○番○号」が新しい住所となり、この時点で「地番=住所」ではなくなります。

しかし、住所として地番が使われなくなったとしても、地番が土地の場所や権利の範囲を表すための登記上の番号であることに変わりはありません。従いまして、住居表示が実施された地域であっても登記上では地番で表されます。ちなみに、地番は登記所(法務局)が定めるのに対し、住居表示番号は市町村が定めます。

合筆できない土地

Q.合筆できない土地があると聞きましたが、どのような土地なのでしょうか?


A.合筆(ごうひつ・がっぴつ)とは、それぞれ別個の土地として登記されている複数の土地について、一つの土地にまとめることをいいます。合筆後は一つの土地(一筆の土地)となる事から、合筆の登記には制限事項があります。


次のような場合には合筆できない事になっています。
(1)互いに接続していない土地の合筆
(2)地目が異なる土地の合筆
(3)地番区域が異なる土地の合筆
(4)所有者が異なる土地の合筆
(5)所有者の持分が異なる土地の合筆
(6)所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地の合筆
(7)所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地の合筆

これらの制限事項を図示した参考図がありますのでご覧ください。
参考図:
 http://www.to-ki.jp/data/VOL-326.gif


参考図の「A」の土地と「B」の土地は、現状のままではどれも合筆できません。((7)には例外があり、合筆できる場合があります)
尚、合筆の制限事項に該当する場合でも、現状を変更する等して制限事項に該当しない状態にする事ができれば合筆できる場合があります。
例えば(2)の場合、両方の土地の利用目的が同じであれば、両者が同じ地目になるよう地目変更の登記をする事で、(2)の制限事項に該当しなくなります。
また、(6)の場合は、「B」の土地について所有権の登記をすれば、(6)の制限事項に該当しなくなります。

土地の面積

Q.登記記録に記録されている土地の面積(地積)は、どのように計算するのでしょうか?


A.土地の面積を計算する場合には、まず境界をはっきりさせるための測量(境界確定測量)を行い、その測量結果に基づいて計算します。境界確定測量の成果として得られるのは、境界点の座標値です。


面積の計算は、境界点の座標から方程式により算出する、座標面積計算(ざひょうめんせきけいさん)で行うのが主流です。座標面積計算が主流になる前は、土地を三角形に区切って、それぞれの三角形の面積を足し合わせる、三斜面積計算(さんしゃめんせきけいさん)が使われていました。


法務局に保管されている地積測量図には、面積計算の方法及び計算結果も掲載されていますが、古い地積測量図には三斜面積計算で計算されているものが多く存在します。
参考図1:http://www.to-ki.jp/data/VOL-327_1.gif

尚、土地の面積は、水平投影面積(すいへいとうえいめんせき)と呼ばれる面積を使います。水平投影面積は、土地が傾斜していても、水平に置き換えて計算します。つまり、その土地を真上から見たときの面積ですので、実際の見かけ上の面積とは違うことに注意してください。

参考図2:http://www.to-ki.jp/data/VOL-327_2.gif

また、土地の面積を実際に測ると、登記の面積(地積)と違う場合があります。このような場合には、登記を正しい面積に直す手続が必要になります。

地目とは

Q.土地の登記記録には「地目」が記載されていますが、この「地目」とは何
を意味しているのでしょうか?


A.地目(ちもく)は、土地の利用状況によって定められる名称です。家が建っている土地であれば「宅地」、農地であれば「田」や「畑」とい った具合に23種類の地目があります。

【23種類の地目】

田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、 運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝(せいこう)、保安林、公衆用道路、公園、鉄道用地、学校用地、雑種地

地目についての詳細は、下記ページを参照してください。
 http://www.to-ki.jp/data/chimoku.html

地目は土地の登記記録の表題部に記録されています。もし、土地の利用状況が、登記上の地目と違う状況になった場合には、そ の土地の所有者は地目の変更登記を申請しなければならないことになっています。土地地目変更登記とは、登記記録の内容をその土地の利用状況に合わせる(変更する)手続きのことをいいます。地目を変更する具体例としては次のようなものがあります。

・家を取り壊した跡地(宅地)を駐車場にした時

・山林や農地に家を建てた時

地目は、固定資産税の評価や土地の取引価格に影響を与えることがありますので、ご自分の土地の地目がどうなっているのか確認しておくことをおすすめします。尚、地目の変更には、農地転用の手続や土地分筆登記を伴う場合があります。また、各種書類の作成にも専門的な知識が必要になります。

調査士が行う登記

Q.土地家屋調査士が行う「表示に関する登記」とはどんなものなのでしょうか?


A.「表示に関する登記」とは、土地や建物(不動産)の物理的な状況をはっきりさせるための登記です。

土地や建物の物理的な状況とは、土地であれば、所在・地番・地目・地積など。建物ならば、所在・家屋番号・種類・構造・床面積などをいいます。

そして、これらを登記する一連の作業を仕事(業)として行うことを認められている唯一の国家資格者が、土地家屋調査士です。

前回、不動産の登記は、「表題部」と「権利部」に分かれている事をお伝えしましたが、表示に関する登記は、表題部に記載されます。

不動産登記の見本写真がありますので参考にしてください。(赤の枠内が表題部です)

参考写真:https://www.to-ki.jp/data/VOL-305.jpg

尚、不動産に関する権利の登記(所有権保存・移転登記、抵当権の設定登記など)は司法書士が担当しますが、権利の登記は、先に表示に関する登記がなされていることで登記が可能となります。

まだ登記されていない不動産を登記する場合、最初に行うのは「表示に関する登記」で、土地家屋調査士が担当することになります。