コンテンツへスキップ

Q.土地の境界には「筆界」と呼ばれるものがあるそうですが、「筆界」とはどういうものなのでしょうか?


A.「筆界(ひっかい)」とは、法務局に登記されている地番と地番の境のことで、土地の取引を行う場合に、とても重要な役割を果たします。不動産登記法では、筆界で囲まれたひとつの土地を「一筆の土地」と呼び、それぞれに地番をつけることになっています。

「筆界」は法律によって定められた境界ですので、個人の意思で勝手に変更することはできません。筆界を変更するには、分筆や合筆といった登記手続が必要になります。また、筆界は法務局に備え付けられている図面で確認することができます。

最初に筆界が定められたのは明治時代ですが、長い年月の間に、土地の所有者が変わったり、土地の利用形態が変わったりして、現況の境界線が、いつのまにか真正な筆界と違っている場合も多く存在します。

現況の境界線が筆界と違ったまま放置しておくと、第三者に売買する場合や、本人が亡くなり相続が発生した後等に境界紛争に発展しかねません。現況の境界線と筆界とを一致させておくことは、不動産トラブルを防ぐ役割もあります。

現況の境界線と筆界とを一致させるには、登記手続が必要になります。

Q.住宅ローンを利用して建物を新築する場合、複数の登記手続きが必要とのことですが、どんな順番で行われるのでしょうか?


A.銀行などの住宅ローンを利用して建物を新築する場合、建物表題登記、所有権保存登記、抵当権設定登記が必要になります。今まで存在しなかった建物を新築するわけですから、登記記録も新たに作成される事になるのですが、登記記録の作成には順番があります。

不動産の登記記録は、表題部・権利部甲区・権利部乙区の3部構成になっていて、それぞれ次の箇所に登記されます。

建物表題登記  ----- 表題部
所有権保存登記 ----- 権利部甲区
抵当権設定登記 ----- 権利部乙区

参考図(建物の登記記録):
https://www.to-ki.jp/center/useful/images/tohon_tatemono1(2).gif

新たに登記記録を作成する場合、権利に関する登記(甲区・乙区)は、表題部が無ければできませんし、乙区は、甲区が無ければできません。

つまり、

(1)建物表題登記
(2)所有権保存登記
(3)抵当権設定登記

の順番で登記手続する必要があります。また、これらの登記手続を代理できるのは、次の資格者です。

建物表題登記 -----土地家屋調査士
所有権保存登記----司法書士
抵当権設定登記----司法書士

尚、既存の建物に抵当権を設定する場合でも、既存建物が登記されていなければ、今回紹介した順番で登記することになります。

Q.登記記録にはどのような情報が記載されるのでしょうか?


A.不動産の登記記録には、土地と建物の2種類があり、土地については1筆(1区画)ごとに、建物については1個ごとに作成されます。

登記記録は、土地も建物もそれぞれ「表題部」と「権利部」に分かれています。さらに権利部が「甲区」と「乙区」に分かれていますので、全体としては、表題部・権利部甲区・権利部乙区の3部構成になっています(権利の登記がなされていない場合には表題部だけの場合もあります)。

登記記録のそれぞれの部分には次のような情報が記載されています。

■表題部
土地:所在・地番・地目(土地の現況)・地積(土地の面積)など
建物:所在・地番・家屋番号・種類・構造・床面積など

■権利部(甲区)
所有者に関する事項が記載されています。その不動産の所有者は誰で、いつ、どんな原因(売買、相続など)で所有権を取得したかがわかります。所有権移転登記、所有権に関する仮登記、差押え、仮処分など

■権利部(乙区)
抵当権など所有権以外の権利に関する事項が記載されています。抵当権設定、地上権設定、地役権設定など

不動産の登記記録は誰でも手数料を納付して自由に見たり写しをもらうことができるようになっています。登記記録の写し(全部事項証明書)の参考イメージがありますので参考にしてください。

土地の登記記録:
https://www.to-ki.jp/center/useful/images/tohon_tochi1(2).gif

建物の登記記録:
https://www.to-ki.jp/center/useful/images/tohon_tatemono1(2).gif

Q.表示に関する登記には、どんな種類があるのでしょうか?


A.「表示に関する登記」とは、土地や建物(不動産)の物理的な状況をはっきりさせるための登記で、不動産登記の「表題部」に記載されることを前回伝えしました。

不動産登記の見本写真がありますので参考にしてください。
(赤の枠内が表題部です)

参考写真:https://www.to-ki.jp/data/VOL-305.jpg

まだ登記されていない不動産について最初に行うのが表題登記ですが、これは表示に関する登記の一つです。

また、既に登記されている表題部の事項に変更があった時に行う変更登記や、誤りを正しく改める更正登記も表示に関する登記になります。

表示に関する登記には、次のような種類があります。

■土地について
表題登記、分筆、合筆、地目変更、地積更正など

■建物について
表題登記、増築、滅失、種類の変更、合併、合体など

尚、表題部にはその不動産の所有者の住所や氏名も記載されますが、表題登記をした後、まだ権利の登記がなされていない時点で、所有者の住所や氏名を変更・更正する場合も、表示に関する登記になります。ただし、不動産の売買などによって、所有者や共有者の持分が変更になった場合には、権利に関する登記の手続が必要になります。

Q.家を建てた際に行う「登記」とはどんなものなのでしょうか?


A.登記(とうき)とは、法律によって定められた財産などの事柄を、登記簿と呼ばれる帳簿(磁気ディスク)に記載する事をいいます。

登記には、会社に関する一定の情報を記載する商業登記、不動産に関する一定の情報を記載する不動産登記等があります。家を建てた時に行うのは不動産登記です。

不動産登記は、わたしたちの不動産(土地や建物)の情報を一般公開するためにあります。どこにどんな不動産があり、それが誰のものなのか、といった状況を、誰が見てもわかるようにすることで、安全で円滑な不動産取引ができるようにする役割があります。

不動産の登記簿には、土地登記簿と建物登記簿の2種類あって、それぞれ「表題部」と「権利部」に分かれています。権利部は、さらに「甲区」と「乙区」に分かれています。

不動産登記簿のそれぞれの部分には次のような情報が記載されています。

■表題部
不動産の物理的な現況が記載されています。
土地:所在・地番・地目(土地の現況)・地積(土地の面積)など
建物:所在・地番・家屋番号・種類・構造・床面積など

■権利部(甲区)
所有者に関する事項が記載されています。
その不動産の所有者は誰で、いつ、どんな原因(売買、相続など)で所有権を取得したかがわかります。所有権移転登記、所有権に関する仮登記、差押え、仮処分など

■権利部(乙区)
抵当権など所有権以外の権利に関する事項が記載されています。
抵当権設定、地上権設定、地役権設定など

尚、不動産の登記簿は誰でも手数料を納付して自由に見たり写しをもらうことができるようになっています。

登記簿謄本(全部事項証明書)の参考イメージがありますので参考にしてください。

参考図:https://www.to-ki.jp/data/VOL-304.gif

Q.家を建てる際に「建築確認」が必要とのことですが、どのようなものなのでしょうか?


A.建築確認(けんちくかくにん)とは、建築物を建てる際に、その建築計画が法律(建築基準法等)の規定に適合しているかどうかを、工事着工前に審査することです。

建物を建てようとするとき、建築主は、行政庁の建築主事または指定確認検査機関に建築確認の申請をして、確認済証の交付を受けなければ着工することができません。

建築確認の申請者は、建物を建てようとしている人(建築主)ですが、一般住宅の場合、建築士が建築主の代理者となって申請手続を行うケースが多いようです。

建築確認の審査が行われ、規定に適合していると認められると、確認済証が発行され、建築工事が可能となります。

なお、平成27年6月1日より建築確認の申請手続き等が変更され、審査の円滑化が図られました。工事が完了したら、工事完了届けを提出し、検査を受け、検査済証の交付
を待って、建物の使用が可能となります。

建築確認に関する法令には、下記のようなものがあります。

◆建築基準法
https://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO201.html

◆建築基準法施行規則
https://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F04201000040.html

Q.建物を建てるための制限があるそうですが、どのようなものがあるのでしょうか?


A.建物を建てるための制限を建築制限(けんちくせいげん)といい、都市計画法や建築基準法などの法律によって様々な定めがあります。

代表的な建築制限を幾つかご紹介します。

■市街化調整区域内の制限
まちづくりを進めていくための都市計画において、無秩序にまちが広がらないように定められた市街化調整区域内には、原則として住宅は建てることができません。

■用途地域内の用途による制限
市街化を図るべき区域として定められた市街化区域は12種類の用途別に地域が分けられており、工業地域には小学校は建てられない、といったように建物の用途によって建築が制限されています。

■建ぺい率、容積率の制限
建ぺい率とは、敷地全体の面積に対する建物が占める部分の面積の割合。容積率とは、敷地面積に対する建物延べ床面積の割合をいいます。都市計画区域内では、それぞれの区域ごとに建ぺい率と容積率の限度が決められており、それを越えた建物は建てることができません。

■建物の絶対高さの制限
用途地域の第一種および第二種低層住居専用地域内では、敷地面積や容積率に関係なく都市計画で定めた高さが上限となります。この上限のことを「絶対高さ」と呼びます。

■斜線制限
斜線制限とは、境界などから一定の勾配で引いた線の内側に建物を建てなければならないとする制限で、敷地と接する前面道路に関する「道路斜線」、隣地との境界に関する「隣地斜線」、北側隣地の日照の悪化を防ぐための「北側斜線」があります。

■道路による制限
建物の敷地は、原則として幅員が4m以上の道路に、2m以上接していなければなりません。なお、幅員が4m未満の道路でも、特定行政庁が指定した道路については、道路の中心線から2m後退した地点(セットバック)を道路の境界と見なして、建物を建てる事ができます。

その他、農地法、河川法、道路法、、自然公園法など様々な法令・条例による制限があります。

Q.「宅地」の定義が複数あるそうですが、どのような違いがあるのでしょうか?


A.一言で「宅地(たくち)」と言っても、適用される法律によって定義が違いますので、幾つかご紹介します。

■宅地建物取引業法の宅地

宅地建物取引業法は、宅地と建物の取引に関する法律で、購入者の保護や流通の円滑化を図ること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、建物の敷地になっている土地をいい、都市計画法の用途地域内の土地で、道路・公園・河川などの公共の施設として用いられている土地以外の土地をいいます(宅地建物取引業法 第2条)。地目や現況のいかんを問わず、上記に当てはまるものは全て宅地として取り扱います。

■土地区画整理法の宅地

土地区画整理法は、健全な市街地の造成を図る事で、社会全体の共通の利益に役立てること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、公共施設として用いられている国又は地方公共団体の所有する土地以外の土地をいいます(土地区画整理法 第2条)。公共施設以外の土地は、農地や山林も含め全て宅地です。

■宅地造成等規制法の宅地

宅地造成等規制法は、宅地造成に伴う災害を防止し、国民の生命及び財産の保護を図ること等を目的としています。この法律で「宅地」とは、農地、採草放牧地、森林、道路、公園、河川その他公共の用に供する施設の用いられている土地以外の土地をいいます(宅地造成等規制法 第2条)。

農地や採草放牧地は宅地として取り扱いません。

■不動産登記法の宅地(地目)

不動産登記法は、不動産の表示及び不動産に関する権利を公示(登記)し、国民の権利の保全を図り、それによって取引の安全と円滑に資することを目的としています。この法律で「宅地」は、建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地となっています(不動産登記事務取扱手続準則 第68条)。

土地の現況及び利用目的に重点を置き、部分的にわずかな差異があっても、土地全体としての状況を観察して定めるものとされています。

Q.「農地転用」とはどんなものなのでしょうか?


A.農地転用(のうちてんよう)とは、農地を農地以外の目的に転用することで、農地法に定めがあります。「農地」とは、耕作の目的に供される土地の事で、実際に田や畑として利用している土地は皆「農地」ということになります。

また、登記簿上の地目が「田」や「畑」になっている土地は、耕作がされていなくとも農地とみなされます。逆に、もし登記簿上の地目が田や畑以外の地目だったとしても、現況が農地なら農地とみなされます。

さらに、今は休耕していて原野のように見える土地でも、耕作しようと思えばいつでも耕作できるような土地は農地とみなされます。ただし、庭の一角で野菜を栽培しているような家庭菜園は農地には該当しません。

農地法の目的は「食料の安定供給の確保」(農地法第一条)で、農業生産の基盤である農地を守るため、農地転用を規制しています。そのため、農地が自分の土地であったとしても、農地以外の目的に転用する場合には、許可や届出が必要になります(農地法第四条)。

これに違反して転用した場合には、もとの農地に復元させる等の厳しい処分が科せられる事があります(農地法第五十一条)。

正しく手続を踏んで、適正に転用したとしても、登記簿上の地目が田や畑のままになっていると、後々トラブルの原因になりますので、地目変更登記の手続を行うことをお勧めします。

Q.近所で「地籍調査」が始まると聞きました。「地籍調査」とはどんなものなのでしょうか?


A.地籍調査(ちせきちょうさ)は、法律に基づく「国土調査」の1つとして実施されています。地籍とは一筆ごとの土地の所有者、地番、地目、境界の位置、面積などの情報のことで、「土地に関する戸籍」と言うことができます。

地籍調査は、この地籍を明らかにすることを目的に、境界の位置や土地の面積などを測量する調査で、主に市町村が主体となって行います。

私たちの土地に関する記録は、登記所(法務局)で管理されていますが、その中には明治時代に作られたものも多く存在し、境界の位置や土地の形状・面積が実際とは違っているケースも多くあります。土地の境界が不明確だと、土地をめぐるトラブルに巻き込まれるリスクがありますが、地籍調査を実施した地域では土地の境界が明確になりますので、トラブルを防ぐことができます。

地籍調査の結果は登記所(法務局)にも送られ、それを基に登記簿の修正や地図の更新が行われ、私たちの土地に関する記録に反映されます。また、地籍調査の結果は、固定資産税の基礎情報としても利用されます。

地籍調査は今現在も各地で実施されています。地籍調査が始まったのは昭和26年ですので、もう60年以上も経っているのですが、まだ半分しか終わっていません。

自分の住む地域で地籍調査が行われているのか知りたい場合には、市町村の地籍調査の窓口にお問い合わせください。

尚、地籍調査に関しましては、国土交通省でわかりやすいホームページを公開していますので参考にしてください。
https://www.chiseki.go.jp/