合筆不可!取下申請と登録免許税還付請求

土地登記
土地家屋調査士 安井功
土地家屋調査士 安井功

2筆を1筆にまとめる登記(合筆登記)を申請しましたが、ミスってしまいました。合筆制限があり合筆不可能でした。その場合の申請取下げと登録免許税の還付方法についてレポートします。




1.合筆できなかった理由

合筆登記をする際に合筆制限がないか、調査確認する必要があります。物理的に問題が無いか(地目や利用状況)、権利関係に問題が無いか(抵当権などある場合は日付と受付番号が同じか)など…。

今回、私が依頼された土地(2筆)には抵当権が5本設定されていました。合筆する2筆とも抵当権設定の日付や受付番号は全く同じ。ただし、5本の抵当権の一部に順位変更の登記がされていました(2筆ともに)。

この順位変更登記は日付は同じ、でも受付番号が連番ですが各々1番違い…。

合筆の登記をオンライン申請をしてから2日後に、法務局から電話があり「合筆できませんよ~、取下申請してください~」とのこと(情けない…トホホ)




2.オンラインでの取下申請のやり方

登記申請用総合ソフトで処理状況が「審査中」になっている件名をクリックして、メニューバーにある「取下」をクリックします。

すると取下申請書が作成されます。

これに委任状を添付してオンライン申請するだけです。




3.登録免許税の還付方法

登記申請の委任状に次の文言があれば、その委任状を上記の取下申請書に添付します。

代理権限として「登記に係る登録免許税の還付金を受領する事」を記載されていること!

そうすれば、申請人に登録免許税が還付されるのではなく、代理人が還付金を受取ることができます。ただし別途、還付金受取申請をする必要があります(法務局の申請窓口に持参します)。

還付金受取申請書は次のHPをご参照ください(法務局にも用紙が備え付けられているようです)。職印を押印する必要がありますので、忘れずに!

記載例_還付請求書 (moj.go.jp)

それと、電子納付したことを証明する必要があります。申請用総合ソフトの件名の一番右に「納付」というボタンがあります。それをクリック、そして「印刷」をクリック。そのままプリンターで印刷して、上記の還付金受取申請と一緒に法務局の申請窓口へ持参してください。

登記官のお話によると、税務署を経由して還付されるので、還付には1~2か月かかりますとのことです。

合筆の登録免許税は1,000円。なので、還付を急ぐことはないのですが、司法書士さんのなされる登記では登録免許税が大きいので還付がある場合は焦ることもありでしょうね。そもそも、間違えた登記を申請した方がわるいのですが…(笑)

 

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