改正不適合(事故簿)の表題変更登記~オンライン申請や調査士報告方式は使えるか?

建物登記
土地家屋調査士 安井功
土地家屋調査士 安井功

こんにちわ、土地家屋調査士の安井です。今回は改正不適合物件いわゆる「事故簿」の登記申請について記載したいと思います。

 




1.改正不適合物件(事故簿)とは?

登記されている内容について、殆どの登記事項についてはデータ化され、コンピュータに保存されており、全国どこの登記所からでも登記事項証明書を発行していただけるようになりました。

「殆ど」というとこは例外的にデータ化されず(できず)、未だに簿冊の中で眠っている登記事項があります。これを改正不適合物件、我々の業界では「事故簿」と呼んでいます。

2.事故簿の事例

どんな事例が事故簿になっているのかというと、

①「共有敷地の持分の分子を全部足しても1にならない」
②「判読出来ない文字がある」
➂「建物登記で旧所在が記載されている」など

が挙げられます。

3.今回の事故簿登記の依頼

今回、当事務所が受託した事故簿の登記の依頼は、上記の例の➂になります。つまり、建物の構造変更増築に伴う「表題変更登記」(所在変更、構造変更、増築)でした。法務局で入手した登記簿(事故簿)は下の写真のとおりです。

「豊中市大字牛立 △△番地」という所在はコンピュータ化される際には存在しなかったため「事故簿」となっていたようです。

この事故簿となっている建物は現在も存在しており、この建物を2階建てに増築されたので登記申請をさせていただくことになりました。



4.事故簿の登記申請はオンライン(調査士報告方式)は使えない

事故簿は簿冊としてペーパーで保管されています。よって登記申請はオンラインでは受け付けてもらえません。勿論、オンラインの※調査士報告方式も使えません。なので、下のような申請書(A4用紙)を作って法務局に持参することのなります。

※調査士報告方式とは↓

調査士報告方式で不動産登記の完全オンライン申請のメリット
土地家屋調査士 安井功 2018.11.11から土地家屋調査士が行う登記申請に関して、「調査士...

 

この登記申請が完了した際には、登記データがコンピュータに移管され、事故簿が解消となります。

5.まとめ

旧所在で登記されている建物は事故簿となっているケースが多く、コンピュータで閲覧されないため登記されていることが分からなくなってしまっている場合もあるようです。旧所在で登記されている建物の所有者の方は所在変更の登記申請をすることで事故簿が解消となり、権利関係も明確化されることと思いますので、旧所在で登記されている建物をご所有の方は、土地家屋調査士事務所にご相談されることをおススメします。

また、オンライン登記申請で慣れてしまっている事務所では従来の紙式登記申請が難しいようです。事故簿もオンラインで申請できるようになれば便利なのですが、法務局も柔軟に対応してほしいと思います。



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