コンビニで発行された住民票・印鑑証明書~偽造・改ざんの確認/証明書複合画像表示システム

法令
土地家屋調査士 安井功
土地家屋調査士 安井功

昨今、マイナンバーカードを持っていれば、コンビニエンスストアでも「住民票」や「印鑑証明書」を交付していただける便利な時代になりました。便利になると悪いことに利用する人も出てきそうです。そこで今回は、コンビニで発行された証明書が本物かどうか見分ける方法をお伝えします。

 




1.市役所発行とコンビニ発行は何が違う?

区役所・市役所などの公共機関で交付された住民票や印鑑証明書(以下、証明書)は地紋紙などの専用紙が使用され、コピーすると「複写」などの文字が浮かび上がるようになっています。ですので、偽造や改ざんの防止になっています。

ところが、コンビニなどで交付された証明書はA4サイズの普通紙に印刷されて交付されていますので、偽造や改ざんの確認が難しい状態になっています。

登記業務で証明書に偽造や改ざんがあったら大変な事態になってしまいますね。




2.偽造や改ざんを見分ける方法(証明書複合画像表示システム)

証明書の偽造や改ざんを見分ける簡単な方法として、「証明書複合画像表示システム」があります。

https://cdid.lg-waps.go.jp/

このシステムを利用して証明書が本物か偽物かをチェックする必要がありますね。




3.証明書複合画像表示システムの使い方

証明書が偽造や改ざんされていないかを確認するために次の手順の作業が必要になります。

①証明書の裏面をスキャンする
(JPEG形式、300dpi、カラー)
②上記HPを開く
③HPの「ファイルの選択」から対象のスキャンデータを選択
④「実行」ボタンを押す
上記の手順の「実行」ボタンを押すと少々時間がかかりますが、実際の証明書の内容がPDFで表示されます。実際に表示された画像は↓です(個人情報は黒く塗りつぶしてますが、実際は塗りつぶしはありません)。




4.まとめ

いかがでしたか?

実行ボタンを押すと、「正本」とか「本物」などの文字だけが表示されるのかと思いませんでしたか?

証明書の裏面をスキャンしたのに、表面がPDFデータで表示されるとは、ちょっと驚きましたね。これで安心して登記申請ができますね。便利な世の中になれば、チェックすることの大切さを知らされますね。

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