土地家屋調査士 安井功
こんにちは。土地家屋調査士 安井です。
さて、今回は建物表題登記で外国籍の方の場合の登記申請についてのお話です。
1.住民票のお名前がアルファベット表記の場合
建物表題登記を申請する場合、「住所証明書」が必要となります。外国籍の方の場合の住民票を見ると、氏名欄がアルファベット表記になっていて、通称欄に記載がないケースがあります。
こんな時は、申請書に「アルファベット」で登記することはでず、「カタカナ」に変換して申請することになります。
例えば、Audrey Hepburn でしたら
「ヘップバーン・オードリー」または、「ヘップバーン、オードリー」のように記載します。
登記実務では、姓と名の間を空白で区切ることはできず、
続けて記載するか、【・】や【、】で区切らなければなりません。
私が実際に外国籍の方の建物表題登記を申請したのは、
氏名「NGUYEN DUC THANH」という方で通称名(カタカナ)の記載はありませんでした。
結局、ご本人にどのようにカタカナ表現すればよいかを確認して、登記申請書に記載いたしました(ちなみに、「グエン・ドゥック・タン」さんということでした)。
2.どの書類がアルファベット表記
私が実際に外国籍の方の建物表題登記を申請したケースですが、以下の様になります。
〇 申請書の申請人氏名
〇 登記の委任状
〇 引渡証明書など
〇 建物図面・各階平面図
全ての登記関連書類は、アルファベット表記では駄目で、カタカナ表記となります。
3.通称の記載がある場合は?
中国籍や韓国籍の方で、住民票の氏名欄が漢字(本名)、しかも通称名が記載されている場合はどうでしょうか?
この場合は、ご本人のご希望によって本名でも通称名でも登記が可能です。
外国人が本国において使用する氏名ではなく、日本において使用している通称名で登記を申請した場合は、認められる(昭和38年9月25日民事三第666号民事局第三課長回答)